赤い月 終
「ぅえええぇぇぇぇぇ??!!」
ガン!!!
「痛ぇぇぇぇぇ??!!」
ハイ。
飛び跳ね気味に立ち上がって、応接テーブルで弁慶の泣きどころヤったンデスヨネ?
ワカリマス。
膝の下を両手で抱えながら、涙目で床を転がる景時を見下ろした秋時は、戸惑ったように口を開いた。
「なんだ? 違うのか?
でも『妾がついてる』って…
うさちゃん、嫁に来る決心をしたから、地雷を撤去してくれたンじゃねーの?」
「そーなのぉぉぉ?!
うさぎ、そーなのぉぉぉ?!」
「え? 妾?」
床から必死で手を伸ばす景時。
期待を滲ませる秋時。
二人の熱い視線を集めたうさぎは、細い指を顎に当てて困惑したように首を傾げた。
「途中から、話が良くわからぬのだが…
金で嫁を買って首輪で繋ぐと言うのなら、妾は許さぬぞ。」