赤い月 終
ナニソレ?!
ヒドい?!
ダレもそんなん許さねーよ。
てか、首輪じゃなくて指輪だから。
秋時は苦笑しながら、片手をヒラヒラと振った。
「違う、違う。
うさちゃんが、ウチの嫁になるって話。」
「…
妾が?
そなたの?」
途端にうさぎが狼狽え、身を強張らせる。
ちょ──っと、待ったぁぁぁ!
なんか、おかしなコトになってるぅぅぅ?!
景時は足の痛みを堪えて立ち上がり、再びソファーに飛び乗った。
うさぎの頬に片手を添えて自分に向かせ、白い手を取って握りしめる。
「違ェから。
ジジィじゃねーから。
俺の嫁だから。」
「‥‥‥は?」
「うさぎ、俺の嫁に‥‥‥」
目を丸くするうさぎを間近で見て、景時の言葉が口の中に消えていく。