赤い月 終
そこからの理事長室はお祭り騒ぎだった。
概ね、秋時の独壇場だったワケだが。
いやー、良かった。
これで万事丸く収まったな。
ありがとう、うさちゃん。
よくぞ決心してくれた。
うんと大事にするからね。
なんて、うさぎの手を取ってクルクル回る。
いやー、良かった。
ほんと良かった。
オメェがオニになったら、俺が狩ンなきゃなんねぇのかと思うと、まじでキツかった。
薫にゃ頼めねぇだろ?
まだガキだしな。
俺、心底ホっとしたわー。
なんて、景時の頭を髪がクシャクシャになるほど撫でる。
まずは指輪だ、指輪。
早く買えよ。
やっぱうさちゃんには、ドレスより白無垢かな。
どんなんがイインだ?
なんて、パソコンに向かって検索を始める。
初めは、
「時期尚早じゃ」
などと焦っていたうさぎだが、はしゃぐ秋時を見て、最後はただ困った顔で笑っていた。
景時は‥‥‥