赤い月 終
三人に詰め寄られ、捲し立てられ、屋上の隅に追いやられたうさぎは、完全に泡を食っている。
なんか…
空想が膨らみすぎて、もはや妄想だよ。
『ピ──』ってナンダ?
変態って、俺?
彼○島ネタなんて、ダレもわかんねーよ。
「ハイハイ。
もーイイから、うさちゃん返して。」
景時は困り果てて佇むうさぎの腰に腕を回し、彼女を妄想族から奪還した。
途端に三人から、
離れろ変態
やめろ変態
死ね変態
などと、ブーイングが上がる。
本気で、扱いヒドくね?
「誰が変態だ。
そんな鼻血で出血多量死しそーなコト、頼んでねーわ。」
景時は半眼で三人を睨みながら、唇を尖らせた。