赤い月 終
ベッドに辿り着くまでの時間すら待てなくて、ラグの上で君を抱いた。
優しくなんて、できなかった。
首筋に舌を這わせた時に漏れた君の吐息に、歯止めなんてきかなくなって、飢えたケモノのように君を貪った。
切ない鳴き声。
色づいた肌。
しなる肢体。
君の全てに煽られて。
深く穿ち、浅く抉り。
揺れて、打ちつけて。
君の最奥に言葉では伝えきれない思いを放つ。
繰り返し、繰り返し。
夢なら醒めないで。
現なら時を止めて。
君を抱いたまま。
君と繋がったまま。
二人、溶け合って‥‥‥