赤い月 終
明ける

曙色から上へ向かって濃紺にグラデーションする空に、オトーサンは消えていった。

マッパで放置されたが、もーなんか、どーでもイイ。

ありがとう、オトーサン。
任せてクダサイ、オトーサン。

オジョーサンは、俺が幸せにしマス。

絶対泣かせたりなんて…


「…
そなたは、鬼なのか?」


感動に胸を熱くする景時の腕の中で、うさぎがポツリと呟いた。


「んー… そーみたい?
それより、大丈夫?」


「…
人を喰らう鬼ではなく?」


「わかんねぇケド…
そー言や、腹減らねーな。
や、そーじゃなくて、傷…」


「…
そなたは、景時なのか?」


「いやいや、聞いて?
傷、痛くない?
ごめんね? 俺…
って、痛?!」

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