赤い月 終

本当は随分迷ったのだ。

大吾と祥子と小鞠に、どう話すか。

いきなり角生えてたら、驚くカナーとか。

怖がるカナーとか。

だが、うさぎは言った。


「妾を受け入れたあの者らが、そなたを受け入れぬ筈がなかろう。」


その言葉で、心が決まった。

全て、ありのまま、話そうと。

で、結果がコレ…

いつも通りすぎンだろ───!!

コレ、受け入れられてンの?
や、受け入れられてンだろな。

普段の扱い、こんなだし。

でも、もうちょっとナンカあンだろ。

心配するとか、労るとか。

みんな、ヒドすぎる‥‥‥

景時は白い部屋の角で体育座りになり、一人、拗ねた。

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