赤い月 終
この身の程知らずが!的な?
鏡見て出直せ!的な?
あぁ…
死んだ‥‥‥
「…なるほど?」
項垂れる屍の耳に、怒りを滲ませた低い声が届く。
もう死んでるから。
トドメとか、いらないよ?
「そなたは妾の事を、惚れてもいない男に身を許すような尻軽だ、と思っておったという訳じゃな。」
や、ほんと死体に鞭打つような‥‥‥ん?
…
…
…
んんんんん???!!!
瞬時に蘇った死体は、勢いよく顔を上げた。
担がれたまま腕を伸ばし、細い肩を強く握りしめる。
景時の目が、キラキラ輝いた。
「ううううさちゃん!
ソレって?!
ソレって、俺のコト?!」