赤い月 終

銀の流星が、また空を飛ぶ。

今見える世界は、うさぎが見ていた世界とは全く違うんだろう。

幾億の夜を越えて、これからも変わっていくんだろう。

ナニカがなくなって。
またナニカが出来て。

街は変わる。
世界は変わる。

たぶん、人も。

でも、絶対変わンねーだろーなって、確信できるモノもある。


「で、結局どーなの?」


「何がじゃ?」


…この人の、鈍感っぷりとか。

振り回される俺とか。


「俺のコト、好き?」


「好きじゃ。」


この可愛い笑顔とか。

それにヤラレっぱの俺とか。


「‥‥‥まじデスカ。」


「まじじゃ。」


あ、うさちゃんが変わった。
俺の口癖、感染った?

それだけのコトで、どこまでも浮上できる俺とか。

君がいれば、きっと俺は俺のまま。

君に溺れたまま。

だって君はもう、俺の全てだから。

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