赤い月 終

その上…


「うさちゃんの呪も、解けたコトだしねー。」


ニヒヒと笑って、景時は一人言を漏らした。


 呪?
 アンタのカノジョの?


おや?
また声が聞こえたよ?

なんか…
もう、弱々しいケド。


「オメェ、まだ生きてたの?
もう二人キリなんだし、仲良くしよーよ。」


景時は床に転がったまま笑みを浮かべ、軽い口調で鏡に話しかけた。

弱ってはいるものの、嫌な響きを失わない含み笑いが、またも頭に入り込んでくる。


(死ぬ寸前でも、性悪は性悪ってか?)


仲良くなれそーもねぇわ。

景時は目を閉じて溜め息を吐いた。


 そうね、仲良くしましょ?

 三人一緒に死ぬンだもの、ね


仲良くしてぇなら、もう一度性格を見直そうよ。

てか…


「三人?」

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