赤い月 終
おまえ 赤光なのか?

「へ?」


言葉の意味を正しく理解する前に、うさぎが素早く景時に近づき、抱きつくように首に顔を寄せた。


「/////??!!
ううううさちゃん??!!」


「あー!!
紅玉、ナニやってンだ?!」


至近距離で上がる驚愕の声。
少し離れて上がる不満の声。

そのどちらも耳に入っていないかのように、うさぎは震える唇を開いた。


「そなた… 気が…」


「はぁ?
なんの気だ?」


キョトンとする景時に、携帯灰皿があるにも関わらず煙草を投げ捨てた、顰めっ面の黒曜までが寄ってきた。

そして景時の首筋に、端正な顔を近付けて…

って、美形二人に襲われる?!

うさぎなら大歓迎デスケドネ?!

いくら美形でも、野郎は真っ平ごめんだー!!

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