赤い月 終

「あ… すまない、秋時。
景時は妾のため」


「うさちゃんは、ちょっと黙ってて!」


「む… むぅぅ‥‥‥」


見かねたうさぎが口を挟むが、秋時に一喝されてナゼかピョコンと正座になる。

まるで、叱られる二人のコドモ。

ごめん、うさちゃん。
君は完全に飛び火食らってる。


「で?
付喪神は殺ったが、ゼンキは消えて加護も消えた、と。」


「‥‥‥‥ハイ。」


「その上、助けたハズのうさちゃんに、逆に助けられて帰って来ただとぉぉぉぉぉ??!!」


ダンっっっ!!

凄まじい勢いで足を踏み鳴らし、秋時が片膝立ちになった。

やるのか?
出るのか?
一徹クラッシュ。

危険に気づいた景時とうさぎが、ちゃぶ台ならぬ座卓を押さえ込んだ。


「ゴゴゴメンナサイ!
ほんっと、ゴメンナサイ!」


「すすすまぬ、秋時。
落ち着くのじゃ。」

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