赤い月 終
『闇蝕の呪』
(アンショク??
ナニソレ? オイシィの?)
給食、みたいな?
また出たよ、理解不能語。
また俺だけ放置だよ。
なんてちょっと拗ねながら、景時が隣のうさぎを盗み見ると、彼女は唇まで青ざめていた。
「‥‥‥
何故…
そなたがその名を…」
「私も…
調べたんです。
千景を… 景時を救える方法はないかと。」
千景とゼンキが姿を消してから、秋時は在りし日の千景と同じように倉に籠った。
一日中書物を漁り、赤光のことを調べた。
だが出てくるのは、赤光が世に与えた悲劇の歴史ばかり。
娘を、孫を救う手立てなど存在しないのか…
諦めが心を支配しようとする頃、彼はソレを見つけた。