甘くも苦い恋
「なんだよ、秘密の話かー?」
島田くんはニヤニヤしながらそう言う。
「秘密じゃないよ!ただ、この課のことについて聞かれただけ」
「ふーん。課のこと…ねぇ……」
島田くんは資料が見つかったのか、それを本棚から抜き取り、手にする。
「ま、頑張れよ。色々とさ」
ポン、とあたしの肩を叩き、島田くんは資料室から出ていった。
い、色々とって…
まさか、島田くんにバレてないよね。
まぁでも、島田くんなら口も固いし、大丈夫だろうと思うけど。