甘くも苦い恋

「なんだよ、秘密の話かー?」




島田くんはニヤニヤしながらそう言う。




「秘密じゃないよ!ただ、この課のことについて聞かれただけ」




「ふーん。課のこと…ねぇ……」




島田くんは資料が見つかったのか、それを本棚から抜き取り、手にする。




「ま、頑張れよ。色々とさ」




ポン、とあたしの肩を叩き、島田くんは資料室から出ていった。




い、色々とって…




まさか、島田くんにバレてないよね。




まぁでも、島田くんなら口も固いし、大丈夫だろうと思うけど。



< 19 / 43 >

この作品をシェア

pagetop