甘くも苦い恋
「よし!今日も頑張るぞ!」
あたしはデスクに座り、さっそく今日の仕事を始める。
デザインの仕事はあたしの小さい頃からの夢だった。
あたしが担当してるのは主にインテリアデザインなんだけど。
大学を出て、希望の会社に入社できた時はすっごく嬉しかったっけ……。
「美山、この書類のチェック頼む」
「はい、分かりました」
先輩の加藤さんが一つの書類の束を渡してくる。
「美山さ、今度出るベッドのデザイン、任されてるんだろ?」
「あ、はい。そうですけど…」
加藤さんはあたしより10個上の33歳。
蒼介さんとはまた違ったタイプのイケメンで、どちらかというと、肉食系のイケメン。
スーツを着ていても分かる筋肉質な体や、すらりと高い背、おまけに甘いルックス。
とても30過ぎには見えない人だ。
しかも独身と来たからには、社内の女子が放っておくワケがない。