甘くも苦い恋

「璃來、乗って」




この前も乗った、蒼介さんのベンツ。




あたしはすぐには乗る気になれなかった。




だって…この車に、もしかしたら今でも違う女の人が……。




「璃來。良からぬこと考えてるなら、中でゆっくり聞くからさ……」




「え?ひゃっ…!」




蒼介さんはあたしの肩を抱き、助手席のとびらを開けた。




「どうぞ。」




「……っ…!」




助手席へとエスコートされる。




蒼介さん、見抜いてたんだ。




あたしの考えてること……。



< 29 / 43 >

この作品をシェア

pagetop