甘くも苦い恋
あたしは涙を堪えるため、窓の外を見た。
キラキラと輝く、東京の夜景。
でも今は……綺麗だと思えない。
どうしても……。
その時。
「……きゃっ…蒼介さ…」
いきなり後ろから抱き締められた。
蒼介さんは何も言わず、あたしの肩に顔を埋める。
「……そんなに緊張しないで。いきなり襲ったりしないから」
蒼介さんはそう言うと、あたしのお腹辺りに腕を降ろしてきた。
バクバクとうるさい心臓。
揺れ動く心。
あたし、どうしたらいいの…?