私と5人の王子様。



みんなが来てくれた安心感で
ほっとしているはずなのに




何かが引っかかる




あたしは
そばに集まったみんなの顔を
順番に眺めていった




ちょっと待って・・・



さっきから感じていた違和感



何かいつもと違う・・・



それは




こういう時に
あたしを抱きしめるのはいつも





「遥翔・・・」




いない・・・?




「遥翔はどこ?」




そう言いながら
奏太の腕の中から抜け出し

震える足で立ち上がった




なぜだか分からないけど


遥翔に抱きしめてもらいたかった




それに
5人全員にそばにいてほしかった



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