私と5人の王子様。
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---side 奏太
相変わらず、こっわいよなぁ〜。
「そうは思わないけど?」
隣の部屋の、俺のが有利。
そう言ったら、草太が目を伏せて微笑んだ。
そしてそう言った。
俺は双子の兄弟が、
たまに…俺よりずっと強い者に見える。
コイツ、怖えな。
そう思う時が、確かにある。
昔から、
双子なのに、兄弟なのに、
全く別の生物に見える時があった。
もしかしたら、コイツもそう感じる時があるのかもしれない。
きっと…。
妖しげに微笑む片割れの横顔を見つめる、俺の目も。
不可解に光ってみえてるんだろうなぁ。
やっぱり俺たちは双子かな。
どうやって藍を振り向かせようか?
どうやって先手を打った三人に対抗する?
先手必勝、なーんて言うけど
二人羽織の方が強そうだよねぇ?
「草太、悪い事考えてる時の顔してんね。」
「はっ…似たような事考えてんだろ。」
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