私と5人の王子様。


「おかえりー」


教室に戻ると、
奏太の呑気な声が
あたしたちを迎え入れた



すべては
あたしが暗闇で
暮らす前に戻った




変わったのは
女の子の友達が
いなくなったこと




でもそんなのこと
どうだっていい




表ではあたしと仲良くして

裏では嫌って悪口を言う




偽りの友人たちだったんだ



それなら、いらない




物心ついた時から、


赤ちゃんの頃から一緒にいる



龍矢、千隼、遥翔、奏太、草太



5人と一緒にいられれば



それでいい




「聞いてよ!

 藍、告白されてたんだよー!!」


拗ねたように
勝手に報告する遥翔

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