戸田くんの取り扱い説明書
その10
スキなものはスキなんです。
とある土曜日。
ただいま戸田くん宅です!
特にこれと言った理由はないけど、来いと言われたので来てます。
き、た、の、に!!
「とーだーくーんー」
「うるさい」
「……」
なぜ寝るんだ!
人呼んどいて、なぜ寝るんだ!!
「…別に私が来なくたって寝れるじゃないですか」
「んあ? なんか言った。睡眠の邪魔しないでくれる」
「はいすいません」
戸田くんよ、岡田さん悲しいです。
戸田くんはふかふかのベッドに横たわり、すーすーと寝息をたてはじめた。
私はもちろん暇なので、仕方なく戸田くんのあふれるほどある参考書に手を伸ばした。