ドールハウス・ツインズ
その頃の莉乃ー

「もー!聞いてよ人形君!」
「どうしたの?」
「最近、幸也ったら話
聞いてくれないの!」
日陰は、半分聞いて半分聞いてないが
莉乃のノロケ話を、聞いていた

「もっとちゃんと聞いて欲しいのに…」
「その願い叶えてあげる」
「え?説得してくれるって事?」
莉乃が尋ねても日陰は答えなかった
「じゃあ、お願いしようかな!」
「その代わり、お礼を頂戴?」
「お礼?ありがとうじゃだめなの?」
「僕に利益があるお礼」
「わかったわ、なんでもするから
とにかく説得して頂戴」
「願いの破棄は出来ませんよ…?」
「何かいった?」
「ううん!なんでもない !」

日陰がにっこり笑うのと
莉乃が震え上がったのは、ほぼ同時だった
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