アポロチョコ
「はぁ~」
大きな溜息とともに再び机に突っ伏した。
昨晩は色々考えてたら良く眠れなかったのだ。
「悪かったな、もう一度、ちゃんと礼が言いたかっただけなんだ」
そんな言葉があたしの頭の上から降ってきた。
あたしは顔上げずに手の平を小さく挙げてそれに答えた。
――うぅ……、止めてくれ、泣きたくなる……
なんか女々しい自分に、今更ながら嫌になる。
自分も女だったのか、なんて妙に納得したりして。
不貞腐れたあたしはそのまま、一時限目の現国を寝て過ごした。