アポロチョコ
全くもって、この二人は目の毒だ。
ところ構わずいちゃつくし。
あたしはその様子から目を背けるように呟いた。
「告白する気はないよ」
「えっ?」
霧子が驚いたようにあたしを見た。
「だって、咲ってばいつも思ってることは言わなきゃ気が済まないって……」
確かに、今までのあたしだったら即行告白していたかもしれない。
でも、この気持ちは今までとは違う。
「見てるだけでいいんだ……」
そう小さく呟いたあたしのあたしからぬ台詞に、二人は顔を見合わせて驚いていた。