アポロチョコ

結局あたしは山上に連れられて山上家の夕食に招かれて行くことに。

「お袋が、今日は餃子パーティーだから咲を呼んでこいって煩くて」

「餃子パーティー?」

「まぁ、基本は普通の餃子なんだけど、他にも自分で好きな具詰めて焼くわけ。

バナナとチーズとか、きゅうりとハムとか。

海と龍なんて、チョコ入れたりすんだぜ」

「楽しそう!」

最初は嫌々ついて行ったあたしだけど、始まってみたら楽しくて。

お母さんに習って餃子を包んで、焼いて、また包んで焼いて。

海と龍に倣って、バナナとチョコに挑戦してみたけど、思いのほか美味しくて驚いた。

お母さんがフライパンで焼く普通の餃子と。

みんなが思い思いの具を詰めてホットプレートで焼く餃子。

二百枚あった餃子の皮は、あっという間に無くなった。


恐るべし、野郎の胃袋!
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