アポロチョコ
「じゃ、これは合意の上ってことで……」
あたしはそのまま山上に口を塞がれた。
――って、ここ校庭ですけどぉ~
グランドの反対側では、キャ~とか、ウソ~とか、悲鳴にも近い叫び声が聞こえていた。
これも山之辺の差し金か? とか。
これが山上の本気なのか? とか。
優しく繰り返されるキスに酔いながら、あたしは目を閉じた。
そこには、大気圏を突破して海に落ちてくるアポロチョコの映像。
嗚呼、アポロチョコ万歳!
<Fin>
2013.02.10.