スウィートマジックタイムは終わらないっ!?【完結】










 あぁ………


 言っちゃった………









 彩人くんは今にも泣きそうな程哀しそうな表情をしていた。










 私は一番言ってはいけないことを一番言ってはいけないひとに言ってしまった。










「ごめん、ひとりにさせてっ………」










 怖くなって駆け出した。





 でも、行く場所なんてやっぱりなくて、屋上に行った。










 またさっきの場所に座り込んだ。





 今度は声をあげて泣いた。










「うわぁ~んっ………」





 なんてこと言ってしまったんだろう………





 ただカッとなって、思ってもないことを言ってしまった。





 そして彩人くんを傷つけた。










「私のばかぁ~…」


「うるさい!」


「えっ?」


「おまえが馬鹿だろうとアホだろうと知ったことじゃァないが、ひとの休憩時間を邪魔するなっ!」










 あれ?


 入り口の上の方から声がする…



 振り返ってみたら、そこには顔の整ったメガネをかけた男の人がいました。










 なんか涙引いちゃったよっ?!





「なんだ、その間抜け面はっ!」


「あのー、つかぬことをお訊きしますが…お名前は…?」


「なんだ、お前。自分の学校の生徒会長の名前も知らんのかっ!橘 咲太(サクタ)だっ!」


「うそっ…!?」


「嘘じゃない!本当だっ!」










 いや、ちょっと待って。





 咲太さんって我が校の生徒会長であり、彩人くんのお兄さんだよ?





 偶然過ぎるでしょ…?





 最悪だ………





 というか、さっきから視線が痛い………










「あぁ、誰かと思えば、彩人の婚約者か。」





 やぁ、バレないように顔下げてたのにバレた~~~っ!!!










「はい。」


「彩人とはどんなかんじなんだ?」










 いや、それ今一番NGワード!




















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