スウィートマジックタイムは終わらないっ!?【完結】
なんでだろう……
今すごく嫌な鳥肌がたった
「そういえばベッド届かないね」
「まぁ…きっとダブルベッドが届きますよ……」
「え…?なんで?」
何を根拠に言ってるのかわからないけど……
そんな大きなベッドきたって、私の部屋に入らないよ?
ピーンポーン。
『宅配便でーす!』
へっ!?
えらく、タイミングがいいこと。
「噂をすればきましたね」
「うん。ちょっと行ってくるね。」
「はい。」
少し身なりを整えて、急いで玄関に向かった。
「こんにちは。お荷物どの部屋にお運びすればよろしいでしょうか?」
え…
今『どの部屋に運べばいいか』って訊かなかった?
まさかねぇ…?
「あ、えっと……その荷物ってベッドだったりします?」
「あ、はい。ダブルベッドですよ。」
あ゙~~~~~っ!!!
一番当たってほしくなかった。
できればお母さんたちに送り返したかったけど、目の前で何も言わない私に困った様子の配達の人が可哀想でできなかった。
「あの~?」
「一番奥の部屋にお願いします。すみません、妻引っ越しの片付けで疲れてるみたいなんです。」
「一番奥ですね。・・・お~い!一番奥だ~!」
“妻”……
なんだかくすぐったいっ
結婚式をした日の夜二人で婚姻届を出しに行ったけど、あんまり実感がない……
私が彩人くんの妻だなんて……
「小夜さん、邪魔になってますよ。」
「へっ…ぁ、すみません。」
少し困った様子で作業員さんたちが荷物を抱えて、私の前に立っていた。
いたたまれなくなって瞬時によけた。