スウィートマジックタイムは終わらないっ!?【完結】
「ごちそーさまっ!」
「はいはい、早く行きなさい」
「うん。…そういえばパパは?」
さっきから見かけない。
「う~ん……昨夜帰ってこなかったの。だからまた研究じゃないかしら。」
「ふーん……」
またか。
パパ有栖川 彩人は大学で脳科学の研究をしている。
そのため、こうやって帰ってこないことが多い。
頑張っているパパは好きけど、ママに悲しそうな顔をさせているパパはあまり好きじゃない。
「いってきまーすっ!…ブフッ」
ハミガキを終えて家を出ようと、玄関のドアを開けたら何かにぶつかった。
「あぁ、ごめんなさい、彩夜さん」
「パパッ!おかえりなさいっ」
タイミングが良いのか悪いのか、パパが帰ってきた。
「ただいま…小夜さんは?」
「リビングにいるよ。寂しそうな顔してパパを待ってるよ」
パパはママや私のことをさん付けで呼ぶ。
それからパパはすまなそうな顔をしながらママの元に行った。
きっとまたラブラブするんでしょっ