スウィートマジックタイムは終わらないっ!?【完結】



「ごちそーさまっ!」

「はいはい、早く行きなさい」

「うん。…そういえばパパは?」



 さっきから見かけない。



「う~ん……昨夜帰ってこなかったの。だからまた研究じゃないかしら。」

「ふーん……」



 またか。


 パパ有栖川 彩人は大学で脳科学の研究をしている。


 そのため、こうやって帰ってこないことが多い。


 頑張っているパパは好きけど、ママに悲しそうな顔をさせているパパはあまり好きじゃない。



「いってきまーすっ!…ブフッ」



 ハミガキを終えて家を出ようと、玄関のドアを開けたら何かにぶつかった。



「あぁ、ごめんなさい、彩夜さん」

「パパッ!おかえりなさいっ」



 タイミングが良いのか悪いのか、パパが帰ってきた。



「ただいま…小夜さんは?」

「リビングにいるよ。寂しそうな顔してパパを待ってるよ」



 パパはママや私のことをさん付けで呼ぶ。


 それからパパはすまなそうな顔をしながらママの元に行った。

 きっとまたラブラブするんでしょっ





< 286 / 295 >

この作品をシェア

pagetop