“またね。”
携帯を開き、メールを作成した。

緊張で手が汗ばむ。

《送信:大ちゃん
今大丈夫?》

また返ってこないかもしれない。

でも、返ってくるかもしれない。

大きな不安と、小さな期待。

意を決して、送信した。



すぐ震えた携帯に、安堵を隠せない。

すぐに確認すると

溢れたのは、もう出ないと思っていた涙だった。



《宛先を確認してください》



もう─

大ちゃんとも、本当に終わってしまったんだ。



どうすることもできない、逃げ場のない気持ちと、残り数本のセブンスターだけが

虚しく残った。



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