“またね。”
教室に戻ってからも、みんなの涙が止まることはなかった。

卒アルにみんなで寄せ書きし合って

先生からの手紙を1人1人受け取って、みんなで泣いた。

たぶん学年で1番泣いたのは菜摘だと思う。



一通り終わっても、みんなは別れを惜しむように教室に残る。

もちろん菜摘もその中の1人。

卒アルを広げながら思い出話をして、また菜摘は泣いちゃって

もう泣き止んでいるみんなに笑われた。



学校をサボりまくってたから、後悔だらけだった。

行きたくなかったから行かなかったはずなのに、今あるのはどうしようもない寂しさ。

本当にわがままだ。



もしやり直せるなら、もう1度中学に通いたいな─

なんて、今でも思う。



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