“またね。”
第4章+新たな道+

未知の世界

不快なアラームの音が部屋中に鳴り響く。

アラームを止めてだるい体を無理矢理起こし、すぐに準備を始める。

念入りに化粧をして、最後にアイロンでしっかりストレートにして、ようやく完成だ。

今日から高校生だと思うと、自然と気合いが入る。



大ちゃんの一言で伸ばし始めた髪。

もう鎖骨が隠れるほど伸びた。



─…大ちゃんに会えるかな。



少しだけ期待しながら、先週届いたばかりの制服に袖を通した。

中学はセーラー服だったから、ブレザーはすごく新鮮だ。

可愛いと人気の、チェックのプリーツスカートを4回折り、同じ柄のネクタイを緩く結ぶ。

《受信:隆志
ちゃんと起きた?入学式サボんなよ》

《送信:隆志
当たり前じゃん。今から行くし》

今日から高校生か、なんて思いながら

お母さんの車に乗り、学校へ向かった。


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