“またね。”
この学校は女子が圧倒的に少ない。

菜摘のクラスの女子はクラス全体の半分以下しかいないから、たくさんの種目に出なきゃいけないのはわかるんだけど

よりによってのアンカーなんて…。

他のクラスのリレー選手なんて部活に入ってる子ばかりだろうから、みんな速そうだし。

このクラスの女子は、体育会系の部に入ってる子がいない。

うちらだって帰宅部だ。

「麻衣子、代わってよ」

「やだよ。あたしだってトップバッターだし」

麻衣子も無理矢理押しつけられた身だから、ちょっとイライラ気味だ。

理緒と由貴は…うん。

誰もが認める運動音痴だから、さすがに無理だ。



麻衣子の肩に軽く頭を乗せ、2人同時にため息をついた。

最近いいことないんだもん─
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