“またね。”
ポニーテールにして、ミニーちゃんのリボンもつけてもらった。

4人で体育館へ向かう。

途中、亮介に会った。

「なっち、髪セットしたんだ。リボンでけぇし」

リボンをいじりながら笑う亮介。

大ちゃんや駿くんよりは少し低いと思うけど、亮介も背が高い。

「可愛い。あとで写真撮ろうな」

『可愛い』って、亮介は簡単に言う。

大ちゃんも言ってくれたらいいのにな─



大忙しな1日。

休む暇なんてなかった。

成績は…

まずまずなんてもんじゃない。

もう全種目ボロ負けで、優勝の『ゆ』の字も見えない。

基本的に男女別だから、男子を見に行くこともできなかった。



そして迎えた400メートルリレー。

これは唯一の全校合同種目だから、みんなグラウンドに集まる。

手の平に『人』を3回書いて飲む─なんて言うけど

飲んだら吐きそうなくらい緊張していた。
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