“またね。”

─告白、されちゃった。

まだ早いって

素直にそう思った。



【俺、入学式ん時に可愛いなって思って。んで由貴に紹介してもらって仲良くなれて、マジ嬉しいんだよ。なっちが好きだよ】



─…正直、嬉しい。

告白されて悪い気はしないし、何より菜摘は亮介に惹かれてる。

でも。

「…菜摘さ。亮介のことどう思ってるのか、よくわかんないんだ」

『わかんない』だなんて卑怯な言い方。

でもこれしか言い訳が思いつかない。

「前に言った…『好きだった人』のことも、まだ好きだと思う」

好き『だった』？

好きだと『思う』？

─どこからそんな嘘出てくるんだろう。



名前を呼ばれたら嬉しいくせに。

頭を撫でられたら

泣きたくなるくせに。



ちっとも諦めきれてないくせに。



…でも。