“またね。”
教室へ向かうと、ちょうど休み時間だったため、廊下が騒がしい。
長い道のりをトボトボ歩いて左に曲がる。
「菜摘!」
視界に入ったのは亮介の姿。
友達と離れて菜摘の元へ駆け寄る。
「また遅刻かよ」
ははっと笑う姿を見て、少し罪悪感が湧いた。
だって─
たった今、『彼氏がいなかったら』って
『大ちゃんの手を取りたい』って、そう思ってしまったから。
最低なことをしてるとわかっているからこそ、罪悪感はどんどん増えていく。
「あ…うん。まあね」
うまく話せない。
亮介の目を見れない。
「ちゃんとこいよ。ダブるぞ」
「こっちの台詞です」
亮介も遅刻と早退の常習犯。
そういえば朝会うことなんて滅多にない。
どうして今日に限っているのさ─
「俺、今日も昼で帰るから」
最近亮介は、こうやって菜摘に報告をする。
まあ早退してから何をしてるのかは全く知らないけど。
「わかったよ」
相変わらず目を見れなくて、必死に笑顔を作る。
チャイムと同時に教室へ入っても
『バレなくてよかった』
『ごめんね』
頭の中はそれでいっぱい。
『何』に対して『ごめん』なのか
自分でももうわからなかった。
長い道のりをトボトボ歩いて左に曲がる。
「菜摘!」
視界に入ったのは亮介の姿。
友達と離れて菜摘の元へ駆け寄る。
「また遅刻かよ」
ははっと笑う姿を見て、少し罪悪感が湧いた。
だって─
たった今、『彼氏がいなかったら』って
『大ちゃんの手を取りたい』って、そう思ってしまったから。
最低なことをしてるとわかっているからこそ、罪悪感はどんどん増えていく。
「あ…うん。まあね」
うまく話せない。
亮介の目を見れない。
「ちゃんとこいよ。ダブるぞ」
「こっちの台詞です」
亮介も遅刻と早退の常習犯。
そういえば朝会うことなんて滅多にない。
どうして今日に限っているのさ─
「俺、今日も昼で帰るから」
最近亮介は、こうやって菜摘に報告をする。
まあ早退してから何をしてるのかは全く知らないけど。
「わかったよ」
相変わらず目を見れなくて、必死に笑顔を作る。
チャイムと同時に教室へ入っても
『バレなくてよかった』
『ごめんね』
頭の中はそれでいっぱい。
『何』に対して『ごめん』なのか
自分でももうわからなかった。