“またね。”
その日の放課後、玄関で大ちゃんを見かけた。
人混みの中でも、こんなにすぐ見つけられる。
「大ちゃん」
「おお、菜摘久しぶりじゃん」
大ちゃんが笑顔で菜摘の元へ向かってくる。
目の前にくると、軽く頭を撫でた。
「最近うちらさ、会う度に久しぶりって言ってない?」
「そうかも」
大ちゃんと会うのは始業式以来だ。
大ちゃんは相変わらず、あまり学校にはきていないみたい。
…まあ、もうすぐ卒業だしね。
「…彼氏とどう?」
大ちゃんが珍しく控え目に言う。
クリスマスのこと、気にしてるのかな。
「別れたよ。昨日」
「マジ?なんで?」
久しぶりなのにこんな暗い話はしたくなかったけど、そりゃあ気になるよね。
あれだけ泣いて、『助けて』なんて言って
それでも別れなかったのに、急にアッサリ『別れた』なんて。
「…好きじゃなくなったから?」
『大ちゃんが好きだから』
そう言ったらどうする?
そんなこと絶対に言えない。
大ちゃんにだけは─
『最低』だって思われたくない。
「そっか…」
そう呟くと、菜摘の頭に手を置いた。
人混みの中でも、こんなにすぐ見つけられる。
「大ちゃん」
「おお、菜摘久しぶりじゃん」
大ちゃんが笑顔で菜摘の元へ向かってくる。
目の前にくると、軽く頭を撫でた。
「最近うちらさ、会う度に久しぶりって言ってない?」
「そうかも」
大ちゃんと会うのは始業式以来だ。
大ちゃんは相変わらず、あまり学校にはきていないみたい。
…まあ、もうすぐ卒業だしね。
「…彼氏とどう?」
大ちゃんが珍しく控え目に言う。
クリスマスのこと、気にしてるのかな。
「別れたよ。昨日」
「マジ?なんで?」
久しぶりなのにこんな暗い話はしたくなかったけど、そりゃあ気になるよね。
あれだけ泣いて、『助けて』なんて言って
それでも別れなかったのに、急にアッサリ『別れた』なんて。
「…好きじゃなくなったから?」
『大ちゃんが好きだから』
そう言ったらどうする?
そんなこと絶対に言えない。
大ちゃんにだけは─
『最低』だって思われたくない。
「そっか…」
そう呟くと、菜摘の頭に手を置いた。