“またね。”
「菜摘、またね」

いつものように頭を撫でる。

「うん。またね」

いつもと違うのは…

「誰かに見られちゃうよ?」

撫でたあと、キスをくれたこと。

「いいよ別に。また連絡するから」

「わかったよ。待ってる」

ずっと

ずっと

待ってるから。



「またね」



あまりにも幸せすぎて

現実を見ることができなかった。

多少の不安はあったけれど

大ちゃんの言葉を信じていた。



…信じたかった。

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