“またね。”
『この人がいなければ』

それしか考えられない。



どうして隣にいられないの?

出会った日から今日までのことも、こんなに鮮明に思い出せるのに。



くだらない、ちっぽけなプライドすらなくなるくらい好き。

大ちゃんがいれば他に何もいらない。

傍にいられるのなら、それだけでよかった。

隣で笑ってくれるのなら、それだけで満たされた。

それくらい好きなのに、どうして叶わないの?

ただ好きになっただけ。

ただ、傍にいたいと

当然のことを願っただけ。



どうしてダメなの?

どうして否定するの?

否定しないでよ。

最低だと言われても

どんなことをしてでも

私だけを見てほしかった。

一緒に居たかった。

傍に居たかった。

隣に居たかった。

それだけじゃない。

他に何も望んでないじゃない。

好きなら、それを願うのは当然のことでしょう?



覚悟はできてたはずなのに

ちゃんとわかってたはずなのに

今思うのはそんなことばかりだった。

もう強がることさえできなかった。



大ちゃんを失いたくない。

願いはずっと、それだけ。



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