“またね。”
真実
あれから5ヶ月が経ち、もう季節は冬。
雪が積もっていて、辺りは一面、銀色の世界。
雪ってどこか寂しい気持ちになる。
2年前の冬は、大ちゃんの弱さを見た。
1年前の冬は、暖めてくれた。
こんな寂しい冬の日には─
大ちゃんはいつも傍にいて、手を握ってくれた。
学校帰りに1人でトボトボ歩いていると、ハザードをたきながら前に車が停まった。
「おーい!」
窓から顔を覗かせる。
「植木くんじゃん!」
雪が降っていたため、ラッキーと言わんばかりに乗り込む。
植木くんとはちょくちょく会っていたから、積もる話もなく普通に話す。
すると植木くんが言った。
「そういや菜摘、山岸と会ってねぇの?」
『山岸』
その名前に、心臓が激しく反応する。
「え…会ってないよ。なんで?」
必死に平然を装う。
「こないだ山岸と真理恵の結婚式あったんだけど」
─結婚式?
本当に結婚したんだ。
子供いるって言ってたもんね…。
わかってはいたけれど、聞いてしまうとショックは大きい。
雪が積もっていて、辺りは一面、銀色の世界。
雪ってどこか寂しい気持ちになる。
2年前の冬は、大ちゃんの弱さを見た。
1年前の冬は、暖めてくれた。
こんな寂しい冬の日には─
大ちゃんはいつも傍にいて、手を握ってくれた。
学校帰りに1人でトボトボ歩いていると、ハザードをたきながら前に車が停まった。
「おーい!」
窓から顔を覗かせる。
「植木くんじゃん!」
雪が降っていたため、ラッキーと言わんばかりに乗り込む。
植木くんとはちょくちょく会っていたから、積もる話もなく普通に話す。
すると植木くんが言った。
「そういや菜摘、山岸と会ってねぇの?」
『山岸』
その名前に、心臓が激しく反応する。
「え…会ってないよ。なんで?」
必死に平然を装う。
「こないだ山岸と真理恵の結婚式あったんだけど」
─結婚式?
本当に結婚したんだ。
子供いるって言ってたもんね…。
わかってはいたけれど、聞いてしまうとショックは大きい。