“またね。”
全て納得がいく。

真理恵さんが言っていた

『婚約してる』

『子供がいる』

こういうことだったんだ…。



菜摘が思っていたより、2人の絆は深かった。

─『なんで別れてくんなかったの!?』─

─『他に好きな子いるって言えば済む話じゃん!』─

無神経なのは菜摘の方だった。

─『色々あるんだよ。ごめん』─

自分勝手なことばかり言って、自分の気持ちを押し付けて

本当に情けない。

自分が恥ずかしい。

なんてバカなんだろう。



それでも大ちゃんは、いつだって菜摘を支えてくれた。

傍にいてくれた。

そして─



甘く、切なく

とても幸せな夢を見せてくれた。


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