“またね。”
エピローグ
ねぇ、大ちゃん。

あなたは、私と出会ったことを

後悔していますか?

私はしていません。

あなたに出会えて、本当に幸せだった。

出会えてよかったと

あなたを愛せてよかったと

心の底から、そう思えます。

あなたに聞いたら

あなたはきっと、こう答えてくれるでしょう。



─『俺も菜摘に出会えてよかったよ』─



生まれ変わっても

また、あなたに出会いたい。

だって─

私とあなたの出会いは

偶然ではなく、必然だった。

奇跡ではなく、運命だった。

『奇跡だの運命だの』

ずっと思ってた。

でも今なら信じられる。

ただ…

結ばれない運命だった。



自惚れなんかじゃない。

あの時─

─『世界で1番愛してる』─

2人は確かに両想いだった。

2人にしかわからない、2人だけの世界があった。

2人にしか感じることのできない、2人だけの想いがあった。

私は、そう信じています。



生まれ変わっても

きっとまた、2人は出会うはず。

そしたら、また言ってくれる?

優しい笑顔で

優しい声で

優しい手で…

『またね』って、聞かせてくれる?

聞かせてね…。

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