“またね。”
「そろそろ寺たち呼ぼっか」
大輔に言われて時間を確認すると、ちょうど学校が終わる頃。
もうそんな時間?
大輔といたら、時間が経つのが早すぎる。
「そだね。美香に連絡してみる」
せっかく誘ってくれた美香には悪いけど、今日はこのままふたりでいたかった。
でも最初から4人で遊ぶ予定だったわけだし、しょうがないか。
携帯を開き、美香にメールを送った。
「俺も寺呼ぶね」
大輔から離れ、隣に移動する。
もっとふたりで話したい、って言ったら
大輔は、なんて言うのかな。
「また今度ふたりでゆっくり話そうね」
菜摘の顔を覗きこみ、大輔が優しく微笑んだ。
『また今度』
ねぇ、そんなこと言わないでよ。
嬉しくなっちゃうじゃん。
期待しちゃうじゃん…。