“またね。”
大輔が好き。
まだ知り合ったばかりなのに、すごく好きになってる。
自分でも驚くほどのスピードで。
きっとこれからも
どんどん好きになっていく。
「…うん。好き」
みんなを悲しませたくない。
菜摘なんかのために、悲しんだり笑ったりしてくれる大切な人。
でもこれだけはわかってほしいんだよ。
本当に大好きなんだ。
好きで好きで、たまらないんだ。
だから、例え傷ついたって
いくら傷ついたって構わない。
「…なっつがそう言うなら…あたしも応援する。でも勉強はしようね」
「わかってるって。気合い入れて勉強教えてよ」
「気合い入れるのはなっつでしょ」
ニッコリと微笑む伊織に安心して、満面の笑みを返す。
菜摘は幸せ者だもん。
どんなに傷ついたって、何度でも立ち上がってみせる。
みんながいてくれるから、きっと大丈夫。