指先で紡ぐ月影歌
最後の願い
耳元に響いた銃声。
傾く体。
すぐ近くに感じる土の臭い。
周りを渦巻く声は味方のものか敵のものか。
霞む視界と耳では判断することは出来なかった。
いくつもの足音が、近付いては遠ざかっていく。
じわりじわりと広がる腹部の痛みに、ついに最後かと笑みが浮かんだ。
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