お嬢様の仰せのままに。
あたしの命令を聞きなさい
あたしの一日は、下僕に起こされる朝から始まる。
「起きろー沙凪!」
「…んー…」
うっすら目を開けると、開けられたカーテンから差す陽の光。
それに反射して輝く颯の左耳のイヤーカフが目障りだ。
「早く起きないと遅刻するだろ!俺が!」
「…うるさいなー…あと5分…」
「だめ!起きろ!!」
「ぎゃっ」
布団に潜り込んで颯の声をシャットアウトしようとしたら、
先に剥がされてしまった。
「早く朝ご飯食べろよ、オジョーサマ」
「下僕のくせに生意気よ!颯!」