お嬢様の仰せのままに。
「…そう?」
「あぁ。睡眠不足でイライラしてたからってのもあんのかもな。
最近は寝れてるから情緒安定してんだろ」
…そっか。
理由も無くイライラしてたのは、そのせいもあったからなんだ。
「俺のお蔭だな!」
得意げに笑って、あたしの頭を乱暴に撫で回す颯。
「ちょっ、やめてよ!」
珍しく上手く出来た巻き髪を死守しようと抵抗するけど、
後ろから抱きすくめられるようにホールドされて。
「…っ」
「沙凪オジョーサマはいい子ですねぇ」
「子ども扱いしないでよっ」