お嬢様の仰せのままに。
夜は普通に寝れた。
朝も普通に起きれた。
少し機嫌が悪い以外は、まったくいつも通り。
真剣に授業を受けて、昼休みに颯と他愛も無い雑談をする。
放課後が来るのは、あっという間だった。
お父様は家で仕事をしていると爺やから聞いたから、
出来ればあまり帰りたくない。
「沙凪、今日どっか寄ってかね?」
「…え?」
「たまにはさ、歩いたり電車乗ったりしてゆっくりすんのもいいだろ!」
「……」
どうして、颯はいつも、あたしの気持ちがわかるんだろう。
「…付き合ってあげてもいいわよ?」
「じゃあ最近出来たって店のアイス食いに行こうぜ!
俺ずっと気になってたんだよな~」