お嬢様の仰せのままに。
「お前って昔から、何かあれば俺を頼るよな」
「…だめなの?」
「いや、全然?俺もそれが当たり前だと思ってるし、
それに応えるのが俺の役目だとも思ってるし」
「……」
「だから俺は、お前の下僕だったつもりは無いよ。
お前のわがままを聞いてる感覚だった」
「…そっか」
何となく恥ずかしくて、颯の胸に顔を埋めた。
Tシャツしか着てないから、ダイレクトに体温が伝わる。
「お前みたいな素直でかわいくない奴、俺以外世話しないだろ」
「…うるさい」
「いでっ!!つまむな!!」
背中に回した手で、筋肉質な颯の少ない肉を抓んでやった。