10年後も…〜song for you〜
健は私を置いてさっさと歩き出した。
公園を出ると、家とは逆方向のコンビニへ向かう。
ギターを背負った健の背中を見てると、なんだか嬉しくて顔がにやけた。
先を歩く健の姿が、眩しくて嬉しかった。
健は相変わらず何も話してくれないけど、
健がギターを弾いてる姿が見れただけでも、本当に嬉しかった。
少し立ち止まって、再び満月を見上げた。
明日は、晴れるといいな。
「何やってんだよ。早く行くぞ」
健の呼ぶ声にハッとして、再び歩き出した。